2009.10.31 | |
今回はちょっといつもとは違う趣旨での更新です。
実は以前からずっと考えていたことがありまして。 アメリカのクルマのキットの中には、フレームパターンのデカールが付属しているものがありますよね。ホットロッドやカスタム、ドラッグレーサー等々です。しかしそういったデカールのフレームパターンは、なぜか魅力的なデザインではないものが多いです。実車を再現したドラッグレーサーは別として。 右写真の中央のデカールはレベルの'32フォード3Wのものですが、炎というよりワカメにしか見えません。せっかくホットロッドを作るならホットな炎も入れてやりたいところですが、こんなワカメじゃ全然ホットな気分になれません。自分でデザインしたほうがマシです。 |
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そこで前から考えていたことは、フレーム"パターン"ではなく、リアルな炎を描けないかということ。実車でもありますね。 てなわけで実験です。今回キャンバスとなってもらうのはレベルの'57シェビー・プロスポーツマンのキット。ささっと下地を作り、まずは全体をブラックに塗りました。 | |
せっかくなので細いハンドピースも新調しました。エアテックスのインフィニティというモデルで、0.15mmです。高かったですよ、ええ。 今までクレオスの0.3mmと0.5mmを使ってカーモデルを作っていましたが、少し試したところ0.3では思ったように絵が描けませんでした。弘法筆を選ばずと言いますが、残念ながら私は弘法大師ではありません。 |
道具が変わると(しかも高級品だと)モチベーションも変わります。なんだか自分がとても絵がうまくなったような気さえします。 実際このインフィニティ、驚くほど使いやすいです。もう1本買っちゃおうかな、と密かに思っていたりいなかったり。 最初は普通のオレンジの塗料で少しずつ、炎の輪郭を描いていきました。 もしかしたらここが一番センスを問われるかもしれませんね。 しれっと書いていますが、何回かやり直しました。 | |
オレンジで下絵を作り、その中をイエローでぼかしながら塗り、表情を作っていきます。さらにガイアの純色マゼンタと純色イエローを混ぜた"純色オレンジ"で軽くコートしたのが右写真。 | |
続いてイエローの塗料で炎のグラフィックを追加し、ガイアの純色イエローで軽くコートします。さらにクレオスのクリアーレッドで背景の黒となじませました。だんだん炎っぽくなってきたでしょうか。 | |
続いてホワイトで同じように炎を追加し、その上にクレオスのクリアーイエローを重ねます。先までのイエローと比べ、一段明るい黄色ができましたね。 | |
上のままではいろんな色がチラチラと目についてしまうので、部分的にクリアーオレンジを吹いて全体のトーンを近づけました。 当初はこれで完成にするつもりだったんですが、少し落ち着いて見てみると若干物足りないですね。もっと迫力が欲しいです。 |
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そこでさらにホワイト→クリアーイエローの手順を数回繰り返し、さらに強いハイライトを作りました。やっぱりこのくらいがしっくりきますね。 なかなかいい具合ではないでしょうか。 |
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フロント | |
左前 | 右前 |
右後 | 左後 |
今回大活躍のテンプレです。 不要なエッチングの製品をヤスリでガリガリと削って、適当に作りました。 | |
いかがでしたでしょうか。 私自身は予想以上によく出来たことに驚いていますが、でもまだまだリアルな炎には程遠いとも思っています。そこはもう、練習を重ねるしかなさそうです。 写真ではまだクリアーコートを行っていないので、コート後だとまた見え方が変わってくるかもしれません。一応、デカールを貼ってクリアーコートまでは行うつもりですが、その後このキットを仕上げるかは未定です。今回はただの練習ですし、本命は'32フォードですからね。 ただ、これはこれで非常に楽しむことができました。同じように実験したいことはまだまだあるので、その時はまた改めてご紹介できればと思います。 |